誰かに打った怒りは、笑える程の速さで返ってくる、異なる場所から異なる形で。どうしたって逃げられない。
年を取るたび、自覚的に、客観的になるのだから、耐えられないなあと思う。
二ノ宮隆太郎の新しい映画、逃げきれた夢、面白い題名だ。
葛西善蔵の随想集を読む。
こんな話が何になんの?って、書いていた。
何になんの?って、何処までも突き抜けていくような感じだ。10年後に読んでも、きっと確かな言葉だろう。
仕事を辞める事ばかり考える。
全然、大したことない事柄だ。
柴崎友香のショートカットを読む。
点在、偏在、
いつも少し甘ったるい声色が鳴る。
少し嫌な気もする、自意識の影だ。
ズボンの裾が触れながら、電車の中で、街の中で、色々な景色を見ているような。
憧れも諦めもなく、眺められる場所がある人達が出てくる小説。
ちゃんと、全てに相応の距離がある、だから、怖くなく、さして悲しくも楽しくもなく、ちょうど良いのかもしれない。
母の日は3日前だ。何も知らない。
猫にも安全な観葉植物、エコプラントを買おうかと考えていたくらいだ。
何度も知らされないと、何もかも通り過ぎる。